ポータブル電源があれば、庭先でのバーベキューやキャンプである程度自由に電気が使えます。
災害時であれば、貯めておいた電気をスマホやラジオなどの充電や暖房器具などに有効に使えます。
では、蓄めてあった電気がなくなってしまったら?
ただの重い箱に変わってしまいますよね。
災害時などで家自体が停電していたら、どうにもいきません。
私のようにBEV(電気自動車)を持っていれば、BEVから充電することも可能ですが、まだまだBEVは普及していないのが現状。
そこで、登場するのがソーラーパネルというわけです。
現在発売中のポータブル電源は大抵、同じメーカーのソーラーパネルに対応していますし、実は割と安価に導入可能です。
しかも、一昔前よりコンパクトで高出力。
今回は、ANKER SOLIX C1000が対応しているソーラーパネル(100W)の使い勝手等をご紹介します。
1.ANKERのソーラーパネルの特徴は?
私が持っているソーラーパネルは、ANKER Solix PS100 Portable Solar Panelという製品です。
その名の通り、折りたたんで持ち運べるポータブルタイプです。
以下で、もう少し詳細に紹介します。
ANKER Solix PS100 Portable Solar Panelは、
2024年5月頃に発売されたモデルになります
発電性能
最大100Wの発電性能を備えます。
電力ロスを考慮しても約85Wで充電可能(晴天で理想的な角度の場合)とのこと。
仮に85Wでポータブル電源ANKER Solix C1000(1056Wh)に充電したとすると、6時間で510Whが充電されることになります。
これは、約50%の充電量に相当します。
つまり単純に計算すると、上記のソーラーパネルとポータブル電源をした場合、半日ほど充電してあげれば50%電気が蓄められるということになりますね。
これは優秀!
しかも、ANKER Solix C1000なら同時に2台のソーラーパネルより充電が可能。
充電速度を求める方はソーラーパネル2台持ち、もしくは最大200WのANKER Solix PS200 Portable Solar Panelを選択するのが良いと思います。
最大200Wのソーラーパネルを2台繋げるなんてことも可能。
ポータブル電源ANKER Solix C1000は、ソーラーパネルから最大600Wの入力に対応しています。
まだ余力があるので、
さらに発電性能の高いソーラーパネルが出てきたとしても使えますね
角度調整機能
ソーラーパネルで充電する際には、太陽光をなるべく垂直に当てることが重要です。
これが出力に大きく関わってきます。
そのため、ソーラーパネルの向きや角度を調整する必要が出てくるわけですが、このソーラーパネルには4段階の角度調整機能が備わっています。
と言っても、別に電動で動くわけではないのですが、ちょっと面白い仕組みになっているなと感じました。
うまく説明できないので、上の写真を見ていただきたいです。
ソーラーパネルの裏面にパネルを支える足(板状)が2つあるのですが、そこにボタン(オス)が4箇所に付いています。
この4箇所あるいずれかのボタン(オス)に紐の先端についたボタン(メス)をつけることで、ソーラーパネルを置いた時に紐がピーンと張るようになっており、その位置が変わってくるんですね。
これにより、足の角度が変わってくるという仕組みです。
朝は50度にしてソーラーパネルを起こした状態、昼にかけて40度、30度と角度を下げていく。
私はこんな使い方をしています。
夏と冬では角度が変わるので、季節によってこの角度は変えてあげる必要がありますね。
一日中陽が当たる場所って意外とないんですよね
なので、陽が当たっている時間はなるべく良い角度に調整してます
【追記1】ボタンをつける際、やや固さがある
しばらく使っていると、ボタンをつける際に力を入れないとくっつかないことが度々ありました。
全てのボタンがそういうわけではなさそうですが、くっつきにくいものだと子供や女性ではちょっと大変かなと感じましたね。
もしかしたら、潤滑剤などを塗布することで改善できるかもしれないので、今度やってみようと思います。
大きさや重さ、運びやすさ
従来モデルよりも小型化(10%)、軽量化(12%)がされているようです。
パネルは2つに折り畳むことができ、折りたたんだ状態では鞄のように持つことが可能。
重さは約4.6kgと決して軽くはありませんが、かと言って重くもないです。
この絶妙な重さのおかげか、設置した際は風などで動くことはなく安定性が高いように思います。
形状のせいか、持ち手の形が良いのか、
そこまで重さは感じないです
防塵、防水性能
ズバリ、IP67レベルに対応。
IP表記でいうところの、第1特性と第2特性は以下になります。
ほぼ最高レベルということですね。
急な雨でも大丈夫だと思いますが、ケーブルのコネクタ部はおそらくこの限りではないでしょうから注意が必要でしょう。
ソーラーパネル自体はかなりの防塵、防水機能です
2.ソーラーパネルの使い勝手、実力は?
ここからは、実際にANKER Solix PS100 Portable Solar Panelを使用してみた印象や実際の能力について紹介してみようと思います。
まずは率直な感想。
買って良かった。正にコレですね。
カタログと同等のスペックも出せていますし、厚くないので意外と隙間に入ったり壁に立て掛けたりできるし、何より発電している時のお世話が楽しい(私だけかもしれませんが)。
発電って楽しい
基本的には被災時等の電力確保を目的としていますが、晴天の時には外に設置して発電を行なっています。
少し検証したらしまおうかなと考えていたのですが、なんか楽しくて頻繁にソーラーパネルのお世話をしています。角度を変えたり位置を変えたり。
エネルギーを作り出せるって楽しいんです。
アプリで数値としてどのくらい発電されているか見れるのもやはり良いですね。
自宅で仕事をする、いわゆるリモートワークの時なんかは、数時間毎にソーラーパネルの向きや角度を調整して、その度にアプリで出力をモニタリングしたりしてます。
手間がかかりますが、その一手間で発電出力が変わります
これが楽しいんですよね
これまでの最高出力は
最大100Wのソーラーパネルは一体いくつまで出力が出るのか?
「電気ロスを含めると約85Wで充電できる」と、カタログには書いてありました。
今のところの最高記録はなんと、96W!!
と言っても瞬時値であり、長くは続かないんですが。。。
しかし、何度も言っちゃってますが、やはりこれは優秀でしょう。
BEVの充電と似ていて、
出力が高いとテンション上がる感じです
コンクリートやアスファルトで使う際は注意
ソーラーパネルの外枠表面は布っぽい生地で覆われているのですが、向きを変える際や角度を変える際に引きずったりするとほつれてきます。
特にコンクリートやアスファルトの上で使う際は注意した方が良いですね。
引きずらないよう、持ち上げて向きを変える、角度を変える。
こうすれば大丈夫です。
ほつれてきても機能的には問題ないです
3.ソーラーパネルとポータブル電源で元は取れる?必要?
電気料金の相次ぐ値上げにより、家計に大ダメージを受けている昨今。
節電を心がけるものの、電気は使うシーンが多くどうしても減らし切れないのが現状です。
では、ソーラーパネルで発電して蓄めておいた電気を使えば節約になるんじゃないか?
私も最初、それを考えました。
机上で検証
以下のように仮定してみます。
3日かけて充電をして次の1日で充電した分を消費すると考えると、4日に1回1kWhが使えることになります。
1年で考えると
365日 / 4 = 91.25
なので、このサイクルを91回実行可能。
1年で91kWhがソーラーパネルの充電により得られる電力量になります。
これは電気代に換算すると
39 × 91 = 3,549 円
ソーラーパネルとポータブル電源のセットの元を取ろうと思うと、何年かかるか。
11万 / 3,549 = 31 年
このようになりますね。
ポータブル電源は10年が電池の寿命になるようなので、元は取れそうにありません。
しかも、充電したい時に必ず晴天になることなんてないので、まぁ難しいでしょう。
けっこう好条件で算出したと思います
元を取ることはできないと考えて良いでしょう
ソーラーパネル、ポータブル電源を導入する目的
ざっくりの検証でしたが、元を取ることは難しいのがわかったと思います。
そのため、電気代節約のための購入はお勧めできないですね。
災害時や停電時の電力確保のために購入しましょう。
ただそうは言っても、そのまましまって置くのはもったいない気がします。
私のように普段からちょこちょこ使えば、その分の電気は買わなくて済むわけですから。
普段から使っていれば
災害時の予行演習にもなります
災害時の備えを11万円で購入したと考え、災害時に備える一方、普段も使用する。
普段使用した分はおまけ程度ですが、節電になる。
このように考えれば、良いのかなと思います。
4.まとめ
今回はANKER Solix PS100 Portable Solar Panelについて、使用感を踏まえながら紹介しました。
まとめると、以下のような感じになるかと思います。
既にポータブル電源を持っている方はソーラーパネルを単独で購入するケースありますが、そうでない方は私のようにポータブル電源とソーラーパネルのセットを購入することをお勧めします。
同じメーカーの方がトラブルも少ないでしょうし、サポートを受けるにしても一括でできますので、手間が省けます。
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