ここ数年、車のインフォテインメント環境は急速に進化しています。
しかし一方で、純正ディスプレイ(ナビ)を持たない旧型車のオーナーはこの恩恵を受けにくい状況になっています。
そんな中、この課題を解決する選択肢の1つとして、簡単に設置できるポータブルディスプレイオーディオが注目を集めています。
難しい配線が不要で、シガーソケットなどから電源を取得すればOKのようなデバイスです。
今回はOttocast社から発売中のポータブルディスプレイオーディオ「オットキャスト スクリーンフロー(Ottocast ScreenFlow)」を実際に使用し、レビューしてみたいと思います。
11.4インチの高解像度ワイド画面のディスプレイは、ユーザーに対しどのような変化を与えてくれるでしょうか。
1.オットキャスト スクリーンフロー 3つの特徴
オットキャストスクリーンフローは正式名称を「OTTOCAST ScreenFlow」と言い、Ottocastの多彩なラインナップのうち、「スクリーン」という種類の商品に当たります。
(オットキャストの種類については、以下記事を参考にしていただけたらと思います。)
このオットキャストスクリーンフローの最大の特徴は、なんと言っても大型ディスプレイ一体型のデバイスだということ。
まずは、その最大の特徴を含む3つの特徴を見ていきます。
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① 単なる表示用ディスプレイではない

オットキャストスクリーンフローが持つ大型ワイドディスプレイは、以下のようなスペックとなっています。
横については、フルHDと同等の解像度です。
そのため、ただワイドな画面というわけでなく、キレイに表示されるというわけですね。
しかも、これはスマホ画面を表示する、単なる表示用のディスプレイではありません。
それ自体が機能する「車載タブレット」のような価値を提供してくれます。
というのも、Android13を搭載しており、オットキャストスクリーンフローのみ(ネットワーク接続は必要)で動画再生や音楽再生が可能なためです。
パソコンを例にしてみましょう。
パソコンのディスプレイは通常、パソコン本体を接続しないと画面に情報等を表示できません。
しかし、一部ディスプレイでは独自OSを搭載しており、それ単体でYouTubeなどを閲覧することができます。
これに近いのが、オットキャストスクリーンフローってわけです。

画面表示はかなりキレイだなと感じました
ワイド&ローで視界を遮りにくい形状な点も良いですね
オットキャストスクリーンフローにインストール可能なアプリ
オットキャストスクリーンフローは、アプリをインストールすることでその機能を実行可能です。
ただし、Androidスマホのようにアプリストアよりなんでも自由にインストールできるわけではありません。
以下のアプリのみインストール可能となっています。

映像系、音楽系の大手は網羅されている感じですね
今後、アップデートなどで対応アプリが増加してくれることに期待します
② 設置が容易である


続いて、設置や配線についてです。
こうした後付けデバイスの設置と言えば、付きまとってくるのが設置や配線が素人には難しいという点。
しかし、このオットキャストスクリーンフローはそんなことがありません。
車内ダッシュボードへの設置は付属の台座で
オットキャストスクリーンフローに付属の台座には、既に粘着テープが装着されています。
そのため、設置場所が決まればすぐに設置が可能です(設置面の脱脂は必要かと思います)。
台座はゴム製で柔軟に曲がるので、湾曲した設置面にも対応可能。

台座は高さ調整さえできないものの、左右傾きや上下の傾きの調整は可能です
そのため、助手席側に少し傾けることもできます
また、別売りのスクリーンスタンドを使用すれば、角度や高さの位置調整の可動範囲が広がります。
商品写真から判断すると、設置面が粘着ゲルで何度も貼り直しができそうに見えますが、貼り直しはできないようです(問い合わせました)。

スクリーンスタンドは、OTTOCAST ScreenFlow商品ページの
「カートに追加」ボタン下に表示されています
最低限、電源ケーブルのみ配線すればOK
後述する音声の接続においてAUXを選択しない限り、電源ケーブルを配線すればOKなんです。
付属のケーブルをシガーソケットに差し込むだけ。

付属のケーブル以外(電源供給元がUSB-A)でも
電源が取れることを確認しました
ネットワーク接続は必須
配線は不要ですが、ネットワークへの接続は必要です。
オットキャストスクリーンフローは、それ単体でインターネットへ接続することはできません。
そのため、スマホのテザリングなどへWi-Fi接続します。
1度Wi-Fi接続設定を行えば、次回以降は自動で接続しにいってくれます。
良い音で利用するためには、車両オーディオへの接続が必要
オットキャストスクリーンフローはスピーカーを搭載していますが、良い音で音楽を聴きたいなら車両オーディオへの接続がおすすめです。
接続方法は3種類あるので、自分に合った方法を選ぶことができます。

配線も不要、音質も良好なBluetooth送信がおすすめですね
③ ワイド画面を存分に活かした、分割表示が可能



11.4インチのワイド画面はその名の通り、横長なので左右の分割表示には最適ですね。
分割表示時の無駄な余白もほとんどなく、画面を有効に活用できている感じがします。
ただ注意点が2点あります。
分割比率は1つのみ
1点目は、分割比率が5:5のみであること。
ナビを大きく表示して、エンタメ系アプリを小さくするなんてことができないんです。
ここはもう少しバリエーションが欲しかったかなと感じました。
とは言え、11.4インチのワイド画面を最大限有効に使用できるのが1:1の比率なので、通常はこの比率で十分なんでしょうね。

OttoAibox P3のように、
7:3、3:7があったらもっと良いなと思います
分割表示は、CarPlayと何かの組み合わせになる
2点目は、分割表示の一方は必ずApple CarPlayまたはAndroid Autoの表示になるということ。
オットキャストスクリーンフローにインストールされているアプリ同士の分割表示はできないんです。
とは言え、オットキャストスクリーンフローにインストールできるアプリはエンタメ系のものに限られるので、エンタメ系+エンタメ系の分割表示としては不要かもしれませんね。

今後のアップデートで改善されると、さらに良くなるんじゃないかなと思います
【Tips】分割表示において、CarPlayを右側に表示させる方法
分割表示する際、できればCarPlayの地図は運転席側、つまり右側に表示させたいところです。
エンタメ系は同乗者が観るものですから、当然左側にあるべきですし。
初期設定では、左側に必ずCarPlayが表示されてしまいます。
そのため、以下手順にて右側に表示されるよう設定変更します。
- Step1設定を開く
メニュー上の設定アイコンをタップする
- Step2ディスプレイを開く
設定メニューの中にある、ディスプレイをタップする
- Step3サイドバーの位置を開く
ディスプレイメニューの中にある、サイドバーの位置をタップする
- Step4「右側」を選択する
サイドバーの位置メニューの中にある、「右側」をタップする
(初期設定では「左側」になっている)

右ハンドル車に設置する場合、この設定は必須ですね
【追記】Gemini搭載の新モデル「OTTOSCREEN AI」が発売
2025年10月下旬、AIアシスタント(Google Gemini)搭載の「OTTOSCREEN AI」が発売されました。
音声操作が可能になり、より使いやすく進化しているようです。
Androidのバージョンも、Screen Flowの13から15へ変更されていますね。
価格差は4,000円ほどなので、購入するなら新モデルを買っておいた方が後々長く使えるんじゃないかと思います。
一方で、画面サイズや解像度に変更はなさそうです。

Screen Flow、少し前に手に入れたばかりなのに。。。
ちょっとショックです
2.オットキャスト スクリーンフロー 導入ケース

ここからは、オットキャストスクリーンフローがどのようなケースで導入すると良いのかを考えてみます。
だいたい以下3つのケースに当てはまるのではないかと思います。
- ケース1 車純正ディスプレイなし、または小さい
- ケース2 車純正ディスプレイは十分な大きさ
- ケース3 室内(デスク等)のちょっとしたエンタメに
ケース1 車純正ディスプレイなし、または小さい
多くの場合、このケースだと思います。
純正ディスプレイに不満があるパターンです。
オットキャストスクリーンフローの大画面を、メイン画面として追加。
Apple CarPlay、Android Autoをワイヤレス接続で使用しながら、分割表示でYouTubeやNetflixを閲覧、Spotifyで楽曲再生する。
これが王道の使い方(通常の使い方)ですね。
ケース2 車純正ディスプレイは十分な大きさ
このケースもそこそこありそう。
純正ディスプレイは十分な大きさだけど、エンタメ機能に不満があるパターンです。
オットキャストスクリーンフローの大画面を、サブ画面として追加。
純正ディスプレイではナビゲーションをメインで使い、オットキャストスクリーンフローでは動画閲覧、もしくはApple CarPlay、Android Autoをワイヤレス接続で使用する。
もしくは、オットキャストスクリーンフローを後部座席専用に設置するのもありかもしれません。
ケース3 室内(デスク等)のちょっとしたエンタメに
これは本来の使用方法とは異なるのですが、こんな使い方もできます。
デスク上の隙間スペースに置き、YouTubeライブやTVerなどをいつでもチェックできるようにするパターンです。
オットキャストスクリーンフローの画面はワイドかつ低いので、PCのディスプレイと机の間にすっぽりと収まる感じなんですよね。
そのスペースを有効に使えるし、ガッツリ見なくても流し見程度で良い場合なんかは良い感じに使えます。
もちろん、スマホに代わる大画面として動画を閲覧するために使用するのもアリですね。
PCやタブレットがない場合にはスマホで観るよりも見やすくなりますから。
スピーカーをBluetoothなどで接続して、ディスプレイ付きのオーディオ環境を作ってみても面白いかもしれません。
と言ったように、意外といろんなシーンやケースで使用できるので、台座が2つあれば車内と室内の両方で活躍させることもできそうです。
3.オットキャスト スクリーンフローを使用する際の注意点

他のオットキャスト関連記事でも同様に挙げていますが、オットキャストスクリーンフローでも以下の点には十分に注意が必要です。
走行中に運転手が画面を注視したり操作することは大変危険な行為で、事故を引き起こすリスクが格段に上がります。
走行中にやむを得ず操作する場合は、同乗者が行うようにしてください。
これはオットキャストスクリーンフローに限らず、ナビの操作でも同様ですが、動画等のコンテンツが再生されているとどうしても注視しやすい環境になりやすいです。
「オットキャストを使用していて万が一事故が発生した場合、Ottocastでは責任を負いかねます。」ということです。
ご自身の責任のもと、安全運転を行うようお願いします。

道路交通法にも定められています
安全運転で楽しくドライブしましょう
4.まとめ

今回はオットキャストスクリーンフローについて、実際に使ってみた感想をふまえレビューしてみました。
ディスプレイ付きデバイスとしてはかなりコスパの良い商品かと思います。
車内エンタメ環境をアップグレードしてみてはいかがでしょうか。
- ワイド大画面、高解像度ディスプレイを持ち、それ自体でアプリを実行することが可能
- 設置が簡単(基本的に配線は電源のみ)
- ワイド大画面を活かした分割表示が可能(片方はCarPlay、分割比率は1:1)
車内のみならず、室内(デスク上)でも使用可能なので、車内で使わなくなったとしても室内(デスク上)で有効活用できます。
また、上述したようにアップデートによる各種改善にも期待したいところです。
しっかりOTA機能は持ってますので、アップデートさえ出てくれればインターネットからの取得・適用が可能です。
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